Xref: owani fj.sci.geo:495 fj.news.usage:5141
Newsgroups: fj.sci.geo,fj.news.usage
Path: owani!ono
From: ono@cc.hirosaki-u.ac.jp (Takeshi Onoda)
Subject: Re: Earthquake prediction with VAN method
Sender: ono@owani.cc.hirosaki-u.ac.jp (Takeshi Onoda)
Message-ID: <1995Feb25.015339.26972@owani.cc.hirosaki-u.ac.jp>
Date: Sat, 25 Feb 1995 01:53:39 GMT (日本時間 1995/02/25 10:53:39)
Lines: 76
References: <1995Jan19.042702.22461@owani.cc.hirosaki-u.ac.jp>
	<3glimj$6d7@vodka.komae.denken.or.jp>
	<1995Feb2.030812.24617@owani.cc.hirosaki-u.ac.jp>
	<1995Jan25.101329.15112@owani.cc.hirosaki-u.ac.jp>
	<3gtho0$jor@vodka.komae.denken.or.jp>
	<1995Feb3.231753.27305@owani.cc.hirosaki-u.ac.jp>
	<3ihse6$qr@vodka.komae.denken.or.jp>
Organization: Information Processing Center, Hirosaki Univ., Japan
X-Newsreader: mnews [version 1.17] 1994-01/27(Thu)

小嶋さんが見てないようならこれ以上議論しても時間の無駄に
思えてきましたが...とりあえず,
<3ihse6$qr@vodka.komae.denken.or.jp>の記事において
kdkr@komae.denken.or.jpさんは書きました。

>>   1.・小野田さんは, <1995Jan19.042702.22461@owani.cc.hirosaki-u.ac.jp>
>>       の記事を何を根拠に書いたのでしょうか?
>>     ・あるいは,件の記事を書く前にどんな文献にあたりましたか?
>>     ・もっと具体的には
>>      > のですから,小嶋さんにしたって「VAN法と決別すべき」と言う為
>>      > の研究を何も行なっていないのは明白です.
>>       となぜ書けたのでしょうか?

ある手法の実用性を否定するには,

1.その手法を実現しうる最適な条件を用意して,あらゆる考えられる
    ノイズを取り除いて,シグナルが見えていておかしくないと言える
    だけの記録を手に入れて,それが無かったと言う.
2.手法は実用的ではないといえる理論モデルを確立する.

のどちらかが最低でも無いといけない.これに該当する事をしていない
んだから「何も行なってない」と言ったんです.

なんで「していない」と言えるか,というと,これに相当する事を
VAN法でしようとしたら,1の場合,

a.最適地を見付ける.当然そこが実現し得る最適地である保証をする.
b.最適な観測体制を用意する.
c.シグナルが出るべき地震を待ち,その前後における記録を提示し
    何も出なかった事を示す.その地震がシグナルを出すだけの充分なもの
    であることは当然保証する.

が全て行われなければならないし,2の場合,

d.岩石破壊の過程で起きる電位変化が,観測施設を設置しうる,
    日本のどこにもシグナルになるレベルで出現しないといえる
    モデルを確立する.

が必要でしょう.これまでの学会での議論でこの域に達した研究成果は
出ていないし,第一,aとcで必要な「保証」は一朝一夕に出来るレベル
の物ではありません.小嶋さんがどんなに並外れた方であったとしても
aとcはかなりの予算と人手と時間を使う大事業です.それが現時点で
出来ていないことが明白だから「やってない」と言い切ったんです.

もちろん,実用性を探る研究なら,「最適地」でなくとも「適地候補」
あるいは反面教師としての「不適地候補」レベルでやれますから,
低予算,そこそこの人数,適度な時間で「出た」「出ない」などの
ことは言えます.でも,「決別すべき」ということはこの程度の研究
レベルでは言い切る事は出来ません.小嶋さんがして来たのもこの
レベルです.(しかしこのレベルの研究も大切なものです.)

>>   2.「VAN法と決別すべき」と言う為の「検討」が発表すべき論文
>>       に値するという保証があるでしょうか?
>> 
「保証」? そんなの無いんじゃないですか? でも研究者を説得するのに
論文は最も影響力があるし,論文で出さないと,どんな結果も風説と区別
してもらい難いですから,たいていの人は出すんじゃないですか?

>> 評価・位置付けよりも,件の論文のタイトルと主題はどうなっていますか?

手法を開発した人以外が使うタイトルには絶対的な重みは感じません.
注目してもらう為の「コピー」ですから.

論文は,まず読んでもらえる事が大事,そして中身がそれに値する物で
ある事も大事.どちらが欠けても意味が無い物になりますね.

>> # すみません,疑っているのです。正直言って,私は文献をぜんぜん当
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>> # たらずに書いていますので,まったく「すみません」と思ってはいる
     ^^^^^^^^
     ^^^^^^^^
>> # のですが。
>> 

ふぅぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん.....................

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   =  小野田  英(おのだ  たけし) :ono@cc.hirosaki-u.ac.jp                =
   =                                                                      =
   =  弘前大学大学院理学研究科修士課程地球科学専攻地震学研究室(2+α)年  =
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